亜細亜の街角
ラダックの郊外で高僧の説法を聞く
Home 亜細亜の街角 | Leh / India / Aug 2004

バスでレーに戻る

シェーゴンパからの帰りは難儀した。用水路のあたりでミニバスを止めようとしたがすべて満員で素通りされてしまった。ようやく日本語の話せる僧侶の車に乗せてもらい,残りは乗り合いタクシーでレーのバススタンドに戻って来ることができた。

まあ,かわいい

昨日の夜も寒かった。06時に起床すると雨が降っている。今日は停滞かなともう一度ベッドに入る。07時前に雨は上がったのでバススタンドに向かう。

水の出が少しなので時間がかかる

ストックゴンパ

バススタンドでは08時発のストック行きがあり,ぴったりのタイミングであった。おかげでナンを食べる機会を失した。いつもの道を通り,インダス川を渡り,村までは長い上りであった。

バスは停車しバスから降りる。しかし,ゴンパはどこにも見えない。ヨーロピアンの二人の女性は畑の中をどんどん歩いて行くので僕もその後をついていったが,水路やヤクの写真を撮っている間に見失った。

親切なおじさんに道を教えられてなんとかストックゴンパに到達することができた。案内板のところで小道に入るとすぐにゴンパが見える。しかし,僧院は開いておらず僧の姿も見えない。後でわかったことだが,ストックの小学校で大きなイベントがあるのでそちらに全員が出向いていたのかもしれない。

大麦の畑であろう

バター茶とツァンパを初めて口にする

ストックゴンパからチョグラムサルまでのんびり歩いて帰る。ストックゴンパには僧侶がおらず,本堂も施錠されていた。家造りの現場にお邪魔すると,ツァンパ(大麦の粉をバター茶でといて少し練ったチベットの常食)とバター茶(お茶にバターと塩を入れかきまわして作る)を出された。

ツァンパはきな粉をそのまま食べているような味で一口で辞退する。バター茶は特異な味ではあるが,それほどまずいものではないので全部いただくことができた。給仕をしているおばあさんに小さな孫がいるかとたずね,指を3本出されたので食事のお礼にヨーヨーを3個作ってあげる。

オアシスを下っていく

ストックの旧王宮

オアシスと荒れ地が隣り合っている

目の不自由なおばあさんの手を引く

説法を聞く人々

風景を楽しみながら町の近くにくると,小学校に人々が集まっている。そこでは高位のラマ僧の説法が行われていた。

布で囲まれた説法台では高位の僧が話をしている

中央に一段高いひな壇が作られ僧侶が説法をしている。その回りに他の僧侶,男性,一部の女性,見物の旅行者が坐り,女性と子どもたちは一段低い地面にシートを敷いて坐っている。僕は旅行者の席で見学していた。僧侶だけでも15人ほどいる。どうも彼らはストックゴンパの僧侶らしい。

天幕の内側には外国人や着飾った村人が座っている

僕の周囲の人々は男性も女性も盛装である。若い女性は丈の長い上着の民族服を着ているが,その柄は龍をあしらったもので,中国的なデザインである。彼女たちはつばの両端がめくれた,カラフル山高帽を被り,ビーズや色とりどりの石でできた首飾りをしている。

何人かの女性は手を合わせている

天幕の内側の人は盛装である

僧の話が終わり飲み物が出される

マニ車を回す

帽子を被る

人々はカターを手に待って並ぶ

説法が終わると僧侶たちの読経が始まる。老人は小さなマニ車を回しながら小声でそれに合わせる。近くの人から順に白絹の布をラマ僧に渡し,祝福を受ける。女性たちや子どもたちの長い列がひな壇に向かう。

インダス川に向かって歩く

まだ小さなインダス川

橋の近くからバスでレーに戻る

旧市街の朝の年中行事の水汲みの風景

チベット難民村

チョグラムサルの山側にチベット難民キャンプがある。1959年のチベット動乱により,多くのチベット人がダライラマとともにインドに亡命した。彼らがこの土地にやってきてからすでに30年以上の時間が経過している。人々は石や日干しレンガで家を建て,普通に暮らしていた。

電気はきているが,上下水道はない。人々のこころの支えはチベット密教である。白い仏塔の周囲には広く石が積み上げられ,マニ石が置かれている。大きなマニ車がつるされており,お年寄りがそれを回している。高地のため紫外線が強く,眼を患っている人が多い。

マニ石の大きな塚

一列に並んだマニ車を次々と回していく

大きなマニ車の回りに集まる

マニ石の塚はいくつかある

メインバザールのピザ屋からの眺め

街中でもこのような光景を目にすることもある

頭にスカーフなのでムスリムの子のようだ

旧王宮あたりからの眺望

王宮からは山の頂に建てられたゴンパが少し大きく見える。この空の青は何と形容すればよいのだろう。晴れた日のレーの空は深い青色に染まっていた。その青色を背景に小さなゴンパが立っている。

王宮から先は細くて急な道が頂上のゴンパまで続いている。王宮までは登ることができたが,この先は無理だ。少し先に着いた元気なヨーロピアンはゆっくりと急な道を登り出した。

野菜売りの風景

そろそろ写真の限界である


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