亜細亜の街角
静かなたたずまいの首都
Home 亜細亜の街角 | Vientiane / Laos / Apr 2001

ビエンチャン  (参照地図を開く)

ビエンチャンはメコン川沿いに広がるラオスの首都である。16世紀にルアンパバーンからここの遷都して以来,ラオスの政治の中心となってきた。人口は13万人。1994年に友好橋によりタイと結ばれたため,街の景観は急速に変わりつつある。それでも一国の首都とは思われない静かなたたずまいをみせている。

ワンウィエン→ビエンチャン移動

ワンウィエン(08:10)→ビエンチャン(11:30)とトラックバスで移動する。この区間は道路の舗装状態が良かったため比較的楽な移動となった。これといった産業が育っていないラオスでは,観光が経済発展の重要な柱に位置付けられている。そのためにはビエンチャン/ルアンパバーン間は北部の最重要道路であろう。

ワンウィエンからしばらくの間,道路の周囲は森林になっている。直径1mを超える大木を積んだトラックが何台も我々と同じ方向に向かっている。ラオスに入って以来,このような大木は見たことがない。相当奥地まで伐採業者が入り込んでいるようだ。

大部分のラオス人にとっては,遠くの森林がどうなるかは関係の無いことである。しかし,森林を失った国がどうなるかは多くの事例が語ってくれる。悲しいことだが,現在の木材の価値と将来を含めた森林の価値をてんびんにかけると必ず木材の方が優先される。それが市場経済の原理である。

ミーサイ・ゲストハウス

ミーサイGHはバックパッカーに人気のゲストハウスでメコン川に近い静かなロケーションにある。部屋は6畳,ダブルベッド,トイレ・シャワー共同である。ベッドはまあまあ清潔でタオルと石鹸も用意されている。部屋代は4$/170B/33000Kとなっており,どの通貨で払ってもよい。1階にはインターネット用のPCが7台並んでいる。

お寺の敷地内にある小学校を訪問する

朝食に出かける。ゲストハウスの左向かいのケーキ屋が開いていたので,チョコレート・クロワッサンとコーヒーをいただく。9000Kの朝食は都会の味がする。

ケーキ屋の向かいにはお寺があり,そこに小学校が併設されている。男子は白いワイシャツと黒の長ズボン,女子は白いブラウスに黒系の長い巻きスカートがここの制服のようだ。男子も女子も首の回りの赤いネッカチーフがかわいい。

授業前,生徒たちは教室と校内の清掃を行っている。この国ではタイガーグラスと呼ばれる草を竹に縛ったほうきとちりとりでゴミを集めている。清掃は良い習慣であり今後も続けるべきである。しかし,やはりその前にゴミ箱を設置して,そこにちゃんとすてる習慣を身に付けさせるのが先であろう。

タラート・トーンカンカム市場

遅くなったがタラート・トーンカンカムの市場に出発する。日陰を避けながらのんびり歩き30分で着いたが,露店の3分の2はすでに営業を終了していた。残っている果物屋でパイナップルの半分を1000Kで買い,屋根の下でいただく。水分と糖分が豊富なパイナップルは,この暑さの中で一段とおいしく感じる。

足専門のエステの店がある。炎天下の露店なので大きな日傘は欠かせず,その日陰でエステ師が女性客の足の爪の手入れと足の香油マッサージをやっている。顔はすっぴんでも足はちゃんと手入れする感覚に驚く。

タート・ルアン

トクトクに乗りタート・ルアンに行く。運転手の言い値はいつものように10000から始まる。距離はせいぜい2kmなのでこちらがずっと5000と言い続けるとその値段になる。タート・ルアンの前は大きな広場になっており,全貌を見るなら広場の中央あたりがよい。堂々とした仏塔が輝いている。しかし,塀の内部はとても狭く巨大な仏塔のほんの一部しか見ることができない。

木造校舎の学校があった

タート・ルアンの南側に中学校があるので覗いてみる。ここには11才から16才の生徒が学んでいる。英語の会話を試みてみたがほとんど通じない。女生徒はカメラを向けると顔を隠すか逃げるかする。ここでは水かけが始まっており,ペットボトルやプラスチック容器の水が飛び交っている。

サンダル騒動

ゲストハウスに戻ろうと歩いているとサンダルのかかと部分の接着がはがれてしまった。トクトクをつかまえ,サンダルを買いにタラート・サオ市場に行く。市場に到着したらじきに閉店の時間だと告げられる。ようやく見つけたサンダル屋でタイ製のものを250Bで購入する。

そのまま履いて市場の外に出ようとしたら後ろのバンドが外れてしまう。あわてて戻り別なものに交換してもらった。あぶない,あぶない…(後日談,このサンダルも1週間で後ろのバンドが外れてしまう,タイ製にはこんなひどいものはない)

小学校は水かけの最中

セーター・ティラート通りを西に向かって歩いていく。今日も暑い。途中のお店で日本ではほとんど飲まない炭酸飲料をいただく。これはよく冷えており異常なおいしさである。乾いた喉が炭酸で刺激されるあの感じがたまらない。

お寺の境内にある小学校を見つける。高学年生は境内で遊んであり,低学年生は食堂でお昼ごはんを食べている。ここの生徒はカメラに対する拒否反応はなく笑顔やポーズをとってくれる。

しばらくすると水かけが始まる。武器はペットボトル,プラスチック容器,バケツなどである。水は近くの水槽から汲んでくる。この暑さの中では水をかけられると気持ちがいいに決まっており,子供たちは相互にたっぷり水をかけ合う。たまたま自転車で学校に寄った女生徒もみんなから祝福される。僕も背中に2回かけられ逃げ出す。

ワット・ソクパルアンの薬草サウナ

ルアンパバーンでとてもよかった薬草サウナに入るため,ワット・ソクパルアンに向かう。ゲストハウス近くでヒマにしているトクトクの運転手に料金をたずねると口々に12,000とか10,000などと言うのでさよならをする。一人が「いくらなら乗るか」と聞くので「5000」と答えると,敵も低姿勢になり6000で行くことになった。

サウナはお寺の敷地の中にある。門をくぐり斜め左の道をいくとなつかしい匂いがしてくる。サロンを借りて着替える。サウナ室の中は暗くてほとんど見えない。薬草の蒸気が体を包み汗が出てくる。およそ7分で十分に汗が出たので外に出て薬草茶をいただく。今日は1時間半をここで過ごす。


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