亜細亜の街角
小さな避暑地の大きな植物園
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ボゴール   (地域地図を開く)

ジャカルタから南に60km,オランダ統治時代に開発された高原(標高260m)の避暑地である。一般的に標高は100m上がると気温は0.65℃低下するといわれている。260mの高原ではジャカルタに比べて1.5℃ほど気温が下がるだけであり,それほどの避暑効果はない。それよりもボゴール周辺の森林緑地による温度効果が大きいと推測する。

この小さな町がガイドブックに掲載されている理由は「ボゴール植物園」である。面積は87ha,1817年に開設されたこの植物園では世界中から集められた1万5000種類もの植物を見ることができる。

ジャカルタ→ボゴール 移動

宿からゴンダンディア駅まで歩き,そこからボゴール行きの各駅停車の列車に乗る。階段を上がり窓口でチケットを買う。所要時間は1.5時間,料金は2500ルピア(25円)である。この料金でインドネシア国鉄がやっていけるとは考えられない。

ゴンダンディア駅には急行と各駅停車が同じホームに入線し,アナウンスも表示もないので近くの人に聞かないと乗るべき列車が分からない。車内は物売りと喜捨を求める人が多い。僕もときどき1000ルピアを出すことになる。

ボゴールが近くなると少し緊張しながら駅の表示をチェックする。車内アナウンスはない。しかし,乗り過ごしの心配は不要であった。乗客のおよそ1/3はボゴールで下車するので,すぐにここだと分かる。

ボゴール駅周辺

ボゴール駅のホームは大変な混雑であった。駅舎に行くためには二本の線路を横断しなければならにもかかわらず線路へ下りるポイントが一ヶ所しかないため混雑している。僕は1mほど下の線路に飛び降り,反対側のホームに出て乗客の写真を撮る。

駅舎のある側のホームはなぜか反対側より低くなっており,そこに一列に腰を掛けている女子学生の一団がいる。これは良い被写体になるので再び反対側のホームに戻り彼女たちの写真を撮る。

女子学生の一団の横では5人編成の音楽隊が歌を交えて演奏している。インドネシアではバスで移動しているとき,よく車内にギターやウクレレをもった人が乗り込んできて,一曲か二曲を歌って小銭を求めることがある。バッテリー付きのカラオケセットを持ち込む人もおり,これは大迷惑だ。

乗客は歌に納得すると500-1000ルピアをあげることになる。僕もほとんど使い道の無い500ルピアコインをあげていた。このグループはバスの車内で歌う人々よりもかなり程度は高い。

駅前の狭い道は舗装されているはずなのだが,その上にぬかるんだ泥が堆積しており歩くのは難しい。そこにアンコタ(乗合いワゴン)が行列を作っており,大変な混雑である。

このアンコタに乗ると1kmほど離れた植物園まで行ってくれそうだが,町の様子を知りたいので歩くことにする。駅と並行して半分露店の商店が並んでおり,その中を横断することになった。ここには食堂もあるので食事の心配はなさそうだ。

駅前通りの雑踏を抜けるときれいな街並みが現れる。歩道も整備されており,さあ歩くかと思ったら石段につまずいてしまい,そのはずみでザックの側面に入れておいた水のボトルが飛んでしまい,側溝に落ちた。

曇り空とはいえ,水無しでは歩けない。歩道で商売をしている店で500CCボトルの値段をきくと5000ルピアという答えであった。1.5リットルのボトルが3000-4000ルピアのこの国ではそれはいくらなんでも高すぎる。再び商店街に戻り2500ルピアの水を買い求める。

学校発見

植物園の途中で教会と付属の小学校がある。広場では何かイベントがあるのか子どもたちが集まっている。まるでかけっこのようにラインのところに並んでいるのだが,何も起こらない。周りで見学している子どもたちの写真を撮らせてもらう。最初の一枚はカメラを意識していないので自然な笑顔が撮れた。二枚目は何人かの子どもはカメラ目線になる。

外に出ている子どもたちの制服は薄いオレンジ色のブラウスにこげ茶色のスカートとなっている。しかし,続いて覗いて教室の中の子どもたちは白いブラウスと明るいエンジ色のスカートである。同じ学校なのに制服が異なっているのでちょっと不思議に感じた。

ボゴール植物園(Kubun Raya Bogor)の開設こぼれ話

ボゴール植物園の創設者は公式にはラインワルトとなっているが,実際は後にシンガポール総督となるラッフルズ卿により着手された。どうしてオランダの植民地となっているインドネシアに英国人のラッフルズ卿が植物園を造ることになったのであろうか。

実はインドネシアはほんの一時期(1811-1816年)ではあるが英国の支配下に入ったことがある。フランス革命から台頭したナポレオンはヨーロッパ大陸の勢力地図を大きく塗り替えた。オランダがナポレオンに屈すると,オランダ支配の植民地はフランス植民地となった。これを好機とみたイギリス東インド会社は1811年にバタビアを制圧した。

このときイギリス東インド会社からバタビアに派遣されたのがラッフルズ卿である。ボゴール植物園は彼によって着手され,のちにオランダ政庁に引き渡され1817年に開設となった。ということで公式の開設者はラインワルトとなっている。

英国は本国および植民地に多くの植物園を開設している。これは植民地をもつ他のヨーロッパ諸国とは一線を画している。英国にとって植物園は現在でいう「遺伝子バンク」であった。

ロンドン近郊にあり,1759年に宮殿併設の庭園として始まったキュー王立植物園(2003年世界遺産登録)は二つの目的があったようだ。一つは市民に都市における憩いの場を提供するためであり,もう一つは英国人が世界中から収集したぼう大な植物コレクションの生きた保管場所でもあった。

一方,英国における植民地支配が世界中に及ぶと,商品作物の栽培は植民地経済を支えるため不可欠の要素となった。そのためには他のヨーロッパ諸国に先駆けて有用作物を見つけ出し,栽培に適した品種に改良し,他の植民地に提供する仕組みが必要になった。

その役割を担うため英国は植民地に植物園を開設した。植物園のネットワークにより優れた商品作物を英国支配地域で栽培し,世界市場を制覇することが英国の戦略であった。

天然ゴム,茶,コーヒー,チョウジ,コショウ,サトウキビ,綿花,オイル・パームなどはこの戦略に基づいて世界各地で栽培されるようになった。この時代に各地で栽培されていた商品作物は,20世紀の後半に多くの地域が独立国家となったあともそれぞれの国の経済をを支えている。

ラッフルズはボゴール(当時はボイテンゾルグ)を大いに気に入り,多くの時間を現在は大統領宮殿となっている総督府別館で過ごしたという。ラッフルズの妻オリヴィアはこの地で客死したため,それを偲んで植物園内にはラッフルズ夫人記念碑もある。

園内にはラインハルトの石碑がある

ヘリコニア・ブシュッタコルム

分  類 : ショウガ目・オウムバナ科
原産地 : 南アメリカから西インド諸島
和  名 : オウムバナ

APG植物分類体系では「ショウガ目」は@バショウ科Aオウムバナ科Bゴクラクチョウカ科Cロウイア科Dカンナ科Eクズウコン科Fショウガ科Gオオホザキアヤメ科に分類される。

ずっとショウガの仲間だと思っていたらまちがいであった。そういえばショウガの花は根本付近に咲くものが多い。それでも,オウムバナ科はショウガ科とはお隣の科なのでそれほどひどい勘違いではなかったと自分を慰めている。

ヘリコニア・ロストラータ

分  類 : ショウガ目・バショウ科
原産地 : 南アメリカのアマゾン熱帯雨林

幹から複数の花がつく花序を垂らしている。この植物園のものは時期のせいか全体に白っぽいけれど,苞(花を包んでいる葉の変化したもの)は赤色や黄色,緑色に彩られており,花が散っても鮮やかな苞の色はそのままである。

東南アジアでは民家の庭先でよく見かける。葉にさえぎられて少し薄暗い空間に鮮やかな色彩の花が妙に艶かしい。苞の形状から英語名は「Lobster claw,ロブスターの爪(ハサミ)」と呼ばれている。日本ではさしずめ「カニのハサミ」といったところであろう。

オオギバショウ

分  類 : ショウガ目・バショウ科
原産地 : マダガスカル島
別  名 : 旅人の木

茎から左右に規則正しく葉柄をだしている姿が扇のようなのでこの名前がついている。英語名は「Traveler's tree」,雨水が葉柄の付け根にたまり,旅人はそれで喉をうるおしたとことから旅人の木と名付けられた。

成長すると高さは10mほどにもなり,東南アジア,南アジアでは少し広い庭をもった家でよく見かける。とても写真写りのよい植物ではあるが,植物園のような広い敷地でもない限り,全体を撮るのは難しい。

オオコウモリ

ある種のコウモリは洞窟や樹木に集団で営巣する性質がある。オオコウモリはこのように大きな集団を作るものと単独で暮らすものがいる。木の枝にたくさんの黒っぽいい物体がぶら下がり,時にはゆらゆら動いているさまは不気味だ。

伝統的にコウモリ目はオオコウモリ亜目とコウモリ亜目に分けられてきた。オオコウモリはその名のとおり大型のコウモリの仲間で,オオコウモリ科の1科のみが属する。日本にも小笠原と奄美に生息しており,翼を広げた幅が2mに達する種もある。よく発達した視覚により,果実など植物性の食物を探す。オオコウモリのほとんどの種はエコーロケーションを行わない(wikipedia)。

ヒトデカズラ

分  類 : サトイモ科・フィロデンドロン属
原産地 : ブラジル,パラグアイ
流通名 : セローム

大きな葉に深い切れ込みがあるためヒトデという形容詞が付いている。カズラの仲間は蔓性のものが多いが,ヒドデカズラの茎は太くて自立性がある。

茎から直接葉柄を出し,下から順に落葉する。葉痕が鱗状紋となっており,葉痕の間から太い気根を出す。この植物園のものは鱗状紋のある茎が地面をのた打ち回ってから立ち上がっているため,蛇によく似ている。

フトモモ属の花

分  類 : フトモモ科・フトモモ属
原産地 :
学  名 :

フトモモ科は100-150属,3000種以上の種を含む大きなグループである。ローズ・アップル,ユーカリ,グワバ,チョウジ,ギンバイカなどもフトモモ科に属する。花弁が美しいものもあるが,退化して無くなってしまったものもある。その代わりに長い雄しべが多数ありとてもよく目立つ。

すぐ近くにはSyzygium pycnanthum (英名はローズアップル)の花があったので,フトモモ属までは特定できたが,その先には進めなかった。

ササウチワ

分  類 : サトイモ目・サトイモ科
原産地 : コロンビア
流通名 : スパティフィラム

サトイモ科の植物は変わった花をもっている。直立している円柱状の部分に多数の小さな花が集まっており,肉穂花序と呼ばれている。中には花序の上には花の付いていない部分をもつものもあり,これは付属体と呼ばれている。

花序をくるむように広がっている花びら状のものは仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれ,葉の変化したものである。ササウチワには花びらはなく,目立つ色をしている苞が花びらの役割をしている。

板根

熱帯では本来土中にある根が地表に出てきて,板状になったものをよく見かける。植物にとって根は水分と養分を吸収する以外にも,本体を支えるという重要な働きがある。

ところが熱帯では表土が薄いため根は地中深くへは伸びていけない。そのため板状の頑丈な根を水平方向に伸ばして本体を支えている。この板根は水平方向に20mほども伸びる場合もある。ボゴール植物園にも板根のある樹木はいくつもあるが,この「メンガリス」は「王様の木」とも呼ばれ,周辺に他の樹木が無いので板根の様子が非常に分かりやすい。

ヤシの仲間

分  類 : ヤシ目・ヤシ科
原産地 :
学  名 :

ヤシ科の植物は熱帯地方を中心に230属,約3500種があり,このグループを総称してヤシと呼ぶことが多い。木本であり幹は木化して太くなる。大きなものは高さ30mにもなるが,潅木程度のものもある。

この巨大グループの種を特定することは最初からあきらめた。植物園なので近くに標識プレートがあるはずなのに,写真にしなかったことが悔やまれる。

ナツメヤシ

分  類 : ヤシ目・ヤシ科
原産地 : 北アフリカかペルシャ湾沿岸と推定されている
英語名 : Date Palm

ナツメヤシは北アフリカや中東で古くから(おそらく5000-6000年前から)栽培されており,現在でも広く栽培されている。果実(デーツ)はそれらの地域の主要な食品の一つとなっている。

成長点は幹の最上部で下の部分の葉は寿命とともに落ち,幹には荒い葉痕が残される。葉はココヤシと類似しており,長さは3mに達する。葉柄にはとげがあり,その両側に長さ30cm,幅2cmほどの小葉が150枚ほどつく。

マルハアサガオ(推定)

分  類 : ナス目・ヒルガオ科・アサガオ属
原産地 : 熱帯アメリカ

ヒルガオ科の植物はヒルガオ,アサガオ,サツマイモなどを含む。約50属1200種からなり熱帯・亜熱帯を中心に世界的に分布している。

ヒルガオ科の植物の花はそれほど大きな特徴はないので,種を特定するのは難しい。写真のものは葉の形と花の色から「マルハアサガオ」と判断したが,間違っている可能性も大きい。

大統領別邸

ボゴール植物園に隣接して大統領別邸がある。しかし,特別な囲いは無く,園内の池越しに眺めることができる。ガイドブックの地図でも植物園の一部のようになっているが,ここは植物園の面積には含まれていない。

浅い池を渡るとすぐに建物に近づくことはできるが,もちろんそのような行為は禁止されている。この建物はオランダ統治時代の総督官邸であった。官邸の敷地を離れるとすばらしい植物園となっているのでぜいたくな立地環境である。

オオオニバス

分  類 : スイレン科・オオオニバス属
原産地 : 南米アマゾン川流域
学  名 : Victoria regia(amazonica)

葉は成長すると2mにもなり,縁の部分がめくれ上がってタライのようになる。葉の裏側には鋭いトゲが生えている。強い芳香をもつ花は夜間に咲き,ある種のコガネムシが受粉を助ける。一日目は白だったものが翌朝は閉じ,二日目は赤に変わる不思議な性質をもっている。

英国のキュー王立植物園で半世紀かかって花を咲かせることに成功し,その花をビクトリア女王に献上したことから,ビクトリアの名が学名に入っている。

カカオ

分  類 : アオギリ科カカオ属
原産地 : 中央アメリカ・南アメリカの熱帯地域
別  名 : カカオノキ,ココアノキ

常緑樹で高さは5-10mに成長する。カカオの実は長さ15-30cm,直径8-10cmの大きな卵型をしており,幹から直接ぶら下がっている。花はごくごく小さく,写真では幹に白いゴミのようなようなものが付いており,これが花である。

果実の中には20-60個の固い種子が入っており,これがカカオ豆であり,すり潰してココアやチョコレートの原料となる。カカオはマヤ文明で食用にされており,1502年にコロンブスがヨーロッパに持ち帰った。

オオタニワタリ

分  類 : チャセンシダ科チャセンシダ属
原産地 : 旧世界の熱帯地域に広く分布

チャセンシダ科は8属670種ほどが知られており,そのうち650種はチャセンシダ属で占められている。写真のものは切れ込みのない単葉をつける大型種ということでオオタニワタリとした。

オオタニワタリの仲間は岩の上や樹幹に着生する。多くの葉が茎の先端から放射状に伸びるので,全体としてはお猪口のような姿になる。この形状は落ち葉などを集めて腐葉土にするのに適している。腐葉土を集め,茎の側面からたくさん出ている根で保持することにより根塊を形成する。

不思議な赤い花

分  類 :
原産地 :
学  名 :

枝から直接,たくさんの花が群生しているのが珍しくて写真にした。植物図鑑で調べてみても類似するものは見つからなかった。

パピルス

分  類 : カヤツリグサ科・カヤツリグサ属
原産地 : 北アフリカ
学  名 : Cyperus papyrus

湿地帯を好み,節の無い1-2mほどの地上茎を直立させる。原産地はスーダン南部のサッドと呼ばれる大湿地帯である。ここを流れる白ナイル川を通してパピルスは古代エジプトにもたらされた。

パピルスの茎を薄く切り取り,縦横に重ね合わせてシート状に成形したものはパピルス紙と呼ばれている。正確には現在の紙とは異なっているが,papyrus は英語の paper の語源となっている。

ムクナ・ベンネッティーの仲間

分  類 : マメ科
原産地 : ニューギニア島周辺
学  名 : Mucuna bennettii

同じマメ科のデイゴとそっくりの花を咲かせている。デイゴは小高木であり,花は枝先に総花序の形をとるが,ムクナ・ベンネッティーは藤のように蔓の先が総花序の形となる。

蔓性植物原産地の熱帯雨林では他の樹木等に絡みついて成長する。この植物園のものは枝が花序のように下垂しており,薄暗い空間ではドキッとするような艶めかしさがある。

アツバキミガヨラン

分  類 : リュウゼツラン科・ユッカ属
原産地 : 北アメリカ東南部

根茎より出芽し,しばしば複数からなる株となり,茎の上部に葉冠を形成する。葉は中央部が少し広くなった剣状であり,先端にはするどいトゲがある。成長すると2-3mの高さになり,その上に高さ1-2mの花茎を伸ばす。

しかし,ここの植物園のものは葉の外縁部に黄色の班が入っているので,園芸品種のキンポウラン (金鳳蘭)なのかもしれない。いずれにしてもユッカの仲間であることは確かであろう。

タコノキ

分  類 : タコノキ目・タコノキ科
原産地 : アフリカ・アジア・オセアニアの熱帯地域
別  名 : 学名のパンダナスと呼ばれることもある

ボゴール植物園にはタコノキの大きなコレクションがある。タコノキは非常に種類が多く,ここにも何種類かが集められていた。

タコノキは茎の節の部分からたくさんの太い気根を出す姿がタコに似ていることからこのように命名された。分かりやすい名前なので一度見たらす

ツマベニアナナス

分  類 : パイナップル(ブルメリア)科・ネオレゲリア属
原産地 : ブラジル東部,アマゾン川流域
和  名 : 爪紅アナナス

緑の葉の先端部が丸くマニュキュアをした爪のように濃いピンクに染まっているので,おそらくネオレゲリア属の「ツマベニアナナス」であろうと推定した。アナナスはパイナップルを意味するフランス語であり,パイナップル科の観葉植物をアナナス類ともいう。茎は無く葉をロゼット状に密生させ,中央部に水を貯めるようになっている。花期になると中央部に剣山状の花序をもつが,この写真のものはそれが確認できなかった。

クレロデンドルム・クアドリクラレ

分  類 : クマツヅラ科
原産地 :
英語名 : Shooting Star(流れ星),Fireworks(花火)

これは散状花序の姿が面白くて写真にした。花に特徴があるのですぐに名前が分かると思ったら,まったく手がかりが見つからなかった。しかし,たまたま「熱帯果物紀行」というサイトでこの植物が紹介されていた。場所もボゴール植物園の分園である「チボダス植物園」の近くの「チパナス植物園」ということであった。

ヒメノカリス・スペシオサ

分  類 : ヒガンバナ科・ヒメノカリス属
原産地 : 西インド諸島
和  名 : ササガニユリ
英語名 : spider lily

ヒメノカリス・スペシオサは学名,東南アジアでは植え込みなどによく見かける。ヒガンバナ科には85属1100種がある。日本でもよく見かけるヒガンバナ,アマリリス,クンシラン,ハマユウ,スイセンなどもヒガンバナ科に含まれる。ヒメノカリス・スペシオサの花の中央にあるラッパ状の部分は副花冠,細長く伸びた細長い部分は花被と呼ばれている。一本の花茎から分枝し複数の花を咲かせる種もある。


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